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ススキとシラサギと

以前、電車の窓からシラサギを見た話を書いた。それ以後トンと見かけなかったのだが、先週稲刈りが終わった田んぼのあぜ道に4~5羽が並んで留まっているのを見た。白くて細いその姿は、遠目にもクッキリと鮮やかだった!

私が気づかなかっただけで、もしかしたら時々こうして田んぼの周辺に舞い下りていたのかもしれない。シラサギといえば、私は小学生の頃、東海道線の車窓からよく見かけた。当時は今のように線路際まで宅地が迫っていることもなく、緑深い小高い丘が連なって車窓の視界をふさいでいた。

窓から見ると、その小高い丘の間に田んぼが立ち現れては、そこにシラサギが留まっていたり、丘の中腹に舞っていたりしたのを目にしたものだ。当時は戸塚や大船あたりを通過するところでよく見かけた。

先週、私がシラサギを見たのは、東京から1時間足らず、さいたま市の周辺だ。いずれにしても、シラサギのいる風景、何だかホッとする。

そういえば先週は、土手一面がススキに覆われてきれいだった。しかし場所によっては、ドンドン黄色い花のセイタカアワダチソウに浸食されているようだ。植生が同じなので、外来種で過酷な条件でも育ちやすいセイタカアワダチソウにススキが押されているのだ。

土手の両岸を埋める植物の中では、昨年よりも黄色の分量が増えた気がする。ススキがセイタカアワダチソウに取って代わられたのだ。土手の片側がビッシリ黄色一色に染まっている風景もあった。一見美しいが、わずかに残るススキの貧弱な状況を見ると、何だか淋しい気もする。その土地にはその土地にあった植物が一番自然の風景ともマッチして、見る者にも安心感を与えてくれる風景になるのではないだろうか。

外来動物の国内持ち込みや飼育を制限する法律ができたが、植物も早めに手を打たないと、アッという間に日本の風景まで変わってしまいそうな気がする。そして一度変わってしまったら、そう簡単に元には戻せないだろう。

「風景は文化」だと建築家の安藤忠雄は言う。ということは、「シラサギ」も「ススキ」も里山に連なる文化の一部ということになる。大事にしたいなと思う。

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