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「シンデレラマン」

papurika-harf papurika-harf2 パプリカに包丁を入れてから、あまりの切り口の鮮やかさに、思わずシャッターを。切り口は写真に撮るとちょっとグロテスクな感じがしないでもないけど。地元埼玉産のパプリカだ。柔らかく、甘みがあっておいしかった!

先日、「シンデレラマン」という映画を観た。1920~30年代のアメリカ、ボクサーのジェームズ・J・ブラドックがリングを下りて数年、貧乏暮らしから抜け出し、家族の窮状を救おうと、再びボクサーとして挑戦するという実話をもとにしている。基本的に殴り合う映画はあまり好きではない。見ているだけでも痛そうで、つらい。(「パッチギ!」も痛そうだったなぁ。)

にもかかわらず、いつのまにか引き込まれて見てしまった。

時代背景は、折しも株価の大暴落から世界大恐慌の中、ブラドックも港湾労働者として日銭を稼ぎ家族を養うが、その日の食事さえまともに食べることもできない貧乏暮らし。そこから「人生を変える」ために、旧友のマネジャーの助けもあって、家族を養うために再びボクサーとして挑戦する決意を固める。妻や子ども達との心の絆、父親としての心情、マネジャーや周囲の人間関係など、家族や人間が丁寧に描かれている。

1929年の株価の大暴落、それによる不況、失業者の増大、社会不安。労働者の権利回復へと組合を結成しようとした仲間は、警察と衝突して袋叩きにされ死んでいく。

見ているうちに、何だか身につまされる話に思えてきて、他人事ではない気持ちだった。日本もこのままいけば、近い将来これに近い状況に陥るのでは…と。

そんな中、映画での救いは、家族が貧しい中でもいたわり合い、近隣を大事に暮らしていることだ。

あるとき、長男が肉屋からサラミを盗んだ。ブラドックは長男に諭す。「どんなに貧しくても盗みはするな。約束してくれ。」「お父さんも約束する。どんなに貧しくても、子どもを親戚の家に預けることは決してしないと。家族をバラバラにはしない。」

長男は、友だちが親戚の家に預けられ、家族がバラバラになったのを見て不安だったのだ。父親は盗みの裏の長男の心情をしっかりと受けとめていた。

「シンデレラマン」とは、当時のジャーナリストの記述だ。貧乏から一夜にしてはい上がって、タイトル戦に賭けるブラドックを、市民は希望の星として熱狂的に応援する。自分たちの夢を叶える人として。そうした熱狂振りも、私たちの周りの状況となんだか似ている気がした。何かうっぷんを晴らしてくれるものを待ち望み、そしてわずかでもそれがかいま見えると、アッという間に盛り上がる。場所も時代も関係ない。人が考えることはたいして違わないんだなぁと痛感した。

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