« 沖縄の風 | トップページ | 首里城 »

会話

(つづきです)
ゆいれーるは、こちらで言えばちょうど伊奈町へ行くときに乗るモノレールみたいです。
(モノレールだから同じなのは当たり前ですよね)
ただ、異なるのは走る場所が沖縄では町中なので、那覇の街を見下ろしながら走る
ことになります。高い位置を走るので気分はいいです。伊奈町のもそうですが、私は
結構モノレールって好きですね。何となくテンポが合っているのかもしれないです。
車を持っている人はほとんど使わないそうですが、確かに近いところを往復するだけ
の路線なので、機動性を持って動くにはあまり役に立たないかもしれません。

とは言うものの私はホテルからホテルの移動に使ったり、道がわからないので駅を拠
点に動けばわかりやすいので、3日間回数券というのを買ってゆいれーるは乗ったり
下りたりしていました。おかげで最終日には町中の地図が少し頭に入るようにはなり
ました。

さて、ゆいれーるで気づいたこと、ひとつ。電車内のアナウンスの前などに短く曲がかか
るときがありますね、あれがゆいれーるでは、よく耳にする沖縄の曲(なんという曲だった
か今思い出せません)がかかります。明るくテンポのよい曲です。
何駅目かでその曲がかかったとき、ふと向かいの席を見るとおじいさんが、手すりをトン
トン叩きながら、曲に合わせて拍子をとり、口ずさんでいるのです。その自然な反応が
何だかほほえましくて、私は下を向いて思わず笑顔になってしまいました。

0504252


(首里城へ向かう途中の道路脇の家々。
植物がいっぱい。南国のカラー。)

自然と言えば、店でも通りでも、見知らぬ人が自然に話しかけてき
ます。雨で観光にも行けないので、ホテル近くのデパートにブラッと
出かけていったときのこと、デパートが市民ギャラリーとして貸し出しているフロア
で、写真展と絵画展をやっていたので入ってみました。
ナミビアの赤い砂漠と現地の女性や子どもを写した写真展でした。
沖縄出身の写真家上地さん(?)、溌剌とした女丈夫といった感じの
女性です。入り口近くで、客と写真について大声で話していました。その
横からそっと入ってゆっくり見ていっていると、「まだ若い子よねえ」と声が。
見ると買い物途中のような60年輩の女性が、私の見ていた写真を指さし
て言いました。

写真は14,5歳(?)の女性(少女)の胸に抱かれた赤ん坊が、その母親(少女)の褐
色の豊かな乳房に大事そうに手を当てている写真です。遠くを見ているような落ち着
いた母親の眼差しを持ちながらも、あどけない少女の表情。そして堂々とした母親の
乳房、不思議な雰囲気の写真です。「そうですね、まだ14,5歳かしらね」と私。
「フフ、オッパイに手を当ててるよ…」とその女性。

そのままその女性も私も自分のペースで写真を見ていきました。しばらくすると、また
二人が同じ写真のあたりで立ち止まりました。するとまたその女性が話しかけてきま
した。「男の人はいないんかねえ。何でだろうね。」 「さあ、狩りにでも行ってるんでし
ょうかねえ。それとも写真に映ってはいけないという決まりがあるとか…」何て、思い
つくまましゃべっている私。またそれからは、それぞれが自分のペースで写真を見る、
こんな感じでブラブラ見て回ったのです。私がその会場を出ても、その女性はまだ丁
寧に見ていました。

なぜ写真に男性が映っていないのか訊きたかったのですが、上地さんとお客さんの
話は続いていたので訊きそびれました。

また帰る日に、スーパーの駐車場の脇に立っていたら、駐車場から出てきた車が左
折した拍子に、内側に廻りすぎて、立っていた円錐のポールをなぎ倒して止まりまし
た。うんと低速ですから事故というほどではありませんでしたが、もし人がいたら巻き
込まれて危ないところでした。私はポールが車の下に巻き込まれそうになっていたの
で、起こして脇へどけました。

すると車のすぐ後ろからオバサンがやってきて、運転席のオジサンに向かって、
「あんた何やってんの!巻き込んじゃったよ。人がいたら轢くとこだよ。」とポールを指
さしながら怒っていました。そして車に乗り込む直前、私の方を向いて「すみませんで
したね」「すみませんでした」とお辞儀をして乗って行かれました。
オジサンにはきついけど、私にはとても丁寧な口振りでした。私はたいしたことをした
わけでもないのに…。

3日目の夕方、食事代を節約しようとデパ地下に買い物に行ったら、マネキンのオバ
サンに捕まってしまいました。「ハイちょっとお味見だけねえ」と言いながら、商品の
宣伝とおしゃべりがとぎれない。これはどこにでも良くある風景、でもその時通りが
かった主婦達の反応が面白かったです。なじみの人もいるみたいでしたが、困った
ような顔をしながら、しょうがないわねえという感じで次々と5人も試食させられてい
たのです。でも買っている人はあまりいなかったような…。

吸い物を勧められた私は、猫舌なのでなかなか飲み終わらずに困りました。結局、
私も買わずに試食だけ。「いいのよ、いいのよ。今度ねえ!」の声に送られて。

タクシーに乗ったときのこと。
恐いタクシーもあるみたいでしたが、それらしきタクシーは声のかけ方ですぐ分か
りますから乗りませんでした。地元で長くタクシー業をやっているような運転手さん
のタクシーは、話好きで親切で感じが良かったです。私が埼玉から来たとわかると
自分の息子も与野にいたが今は云々、と自分の身内の話に一生懸命になる運転
手さんもいました。

こんなふうに、沖縄では町を歩いていても買い物をしても、人とたくさんしゃべっ
てきた気がします。人の行動にお互いが関心を寄せていた気がしました。というより
も自然に目に入れば何か話しかけたりしていた気がします。
羽田に着いてからも、それが自分の中に残っていて、人に対するこういう自然な気
持ちと接し方は忘れないでおこうと意識しました。
日を追って薄れてしまいそうな気もするのですが、挨拶や言葉をかけることに自然
であった、沖縄にいた数日間の自分を時々は思い出そうと思っています。

hotel

(ホテルのロビー)

« 沖縄の風 | トップページ | 首里城 »

「旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73432/3912890

この記事へのトラックバック一覧です: 会話:

« 沖縄の風 | トップページ | 首里城 »

2014年6月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30